4.平等院大慈寺とは
(1)鑑真和尚は、千三百年前に奈良に唐招提寺を建立して佛教を日本に伝えました。平等院大慈寺のご本尊は、一九八八年九月十四日に中国佛教協会が千三百年後の人々が喜ぶ価値のある仕事の一環として中国人民の勇断と真心の大法要を経て日本に渡って来ました。
 平等院大慈寺は、釈尊が教えた佛教が長い歳月の間に乱れに乱れているので、その乱れた糸をほぐしてもう一度正しい道に戻し、自灯明、法灯明という文字のない深羅万象が納得する佛法を同時代の太陽エネルギーの中ではぐくみ育てる二十一世紀の寺院であります。
 平等院大慈寺は、殿堂を各自の心の中に建て、その心の中の殿堂に「へそのおから始まる一期一会の人生模様」を丁寧に納め、その一つ一つに自灯明、法灯明の光を当て、常に光のある明るい人生をじっくりと味わいながら一期一会の人生という各自の作品を各自の責任において完成するところであります。決して早食い競争のような利己的な無法な人生を歩むことなく、口が満足し、胃や腸が満足し、人間の生命の糧になってくれた食物たちの魂が満足するようなやさしい思いやりのある大慈の人生を楽しんでもらいたい。そうすることによって神佛から借りている肉体も喜び、肉体を養ってくれている穀物も、野菜も、果物も、鳥類、虫類、魚貝類、微生物たちも満足して人間に奉仕する喜びを味わってもらえるようになります。
 すべての人は、この世の使命が終ると古着を神佛に返して新しい世界に生まれに往きます。そのとき最も大切なことは五十年、百年とお世話になった万物万象への報恩であります。それぞれの人が、それぞれの人生の中で他の者に与えた愛と、他の者から奪った愛のどちらが多かったかを反省して、奪った方が多かった人は人生の余白のすべてを報恩に充当し、食い逃げの人生にならないよう努力することが大切であります。
(2)平等院大慈寺の仕事のあらましは次の通りであります。
@日中両国国民の相互納経業務。(国際納経)
A茶話会:毎月第一日曜日10時〜13時。
 テーマ 「自分を知る」 参加無料。 定員30名。先着順。(予約受付)
B自灯明、法灯明による自力の向上。
C開院時間 十時〜十七時 年中無休
D写経場 定員五十名  硯、筆などは用意してあります。
E納経料 中国寺院への納経料は、一枚千円(送料、表装料を含む)但し、小中高校生は全額を国際納経場が支援することもあるのでご相談下さい。
F平等院大慈寺への納経料は本殿落成までは無料。
G写経用紙(奉書紙34cm×45cm)は、国際納経場にて1枚四十円にて販売しています。もしご自分で用意される場合は、寸法と紙質を合わせて下さい。
H納経する誠供経文録(中国側の呼び名)は、納経受け入れ寺院別に受理番号をつけ、一冊百枚綴に表装して納経いたします。受け入れ寺院は、峨眉山報国寺、万年寺、華蔵寺の三寺院であります。
I誠供経文録は、会社、団体、グループ、親子、兄弟、夫婦、恋人、友人など特定の人で一冊(百枚)に取りまとめることもできます。
J寺にいる間は、自分の生命が世話になっている万物万象にあいさつをして「ありがとうございます」と礼を言って下さい。
K寺にいる間は、自分の運命のすべてを「もとはこちらそのままけっこう」と喜んで受け入れ、喜んで自己責任を果し切って下さい。
L人生に行き詰まったときは、与える愛を倍増して、行き詰まりの原因である奪う愛の毒素を洗い流し、真心、親切、勇気、慈悲など出せるものをすべて出し切るようにして下さい。特に佛教の無財の七施(眼施、和顔施、言辞施、身施、心施、床坐施、房舎施)などは日常生活の中で出し切る習慣をつけて下さい。出し切ったあとは、空っぽになった自分の心に新しい風が心地良く入ってきます。
M寺にいる間は、足るを知って呼吸ができる幸福も、ものが見える幸福も、手足が動く幸福もすべての生命の営みに「ありがたい!」「もったいない!」と喜び勇んで陽気な暮らしをして下さい。
N平等院大慈寺は、二十一世紀の新しい寺院であります。過去の間違った人類常識や思い込みを捨てて、お気軽にご利用下さい。そして自分が汚した自分の心の汚れは自分の努力で洗い清めて下さい。すべての幸福はそこから始まります。


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